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永井良 ファイナンシャルブログ

2020/08/24  自分のライフプランに合った住宅ローンとは?

こんにちは。住まいづくりファイナンシャルプランナーの永井です。
ご相談の中でよくある質問が、「一番良い住宅ローンを教えて下さい。」というものです。
その時は決まって「自分のライフプランに合った住宅ローンを選ぶ事がベストな住宅ローン選択となります。」とお答えしています。
このようにお答えすると、多くの方は「??」となります。
良くわからなくて当然かもしれません。 なぜかと言うと、ベストな住宅ローンの選び方が全く普及していないためです。

◆住宅ローンを借りる際に考えなければならない優先順位

  1. 返済ができなくなる事を回避する
  2. 少しでも金利負担が少なくするようにする

多くの人が、将来返済ができるかどうか不安に抱えているにもかかわらず、住宅ローン選択時においては、②を優先してしまっている現状があります。
そのため、

  • なるべく当初の返済額を抑えたい→(当初の金利が低い)変動金利を選択した方が良い。
  • なるべく借入額を少なくしたい→頭金を多く入れた方が良い。

と考えがちです。
間違いではありませんが、①の返済ができなくなる事を回避すると言う考えを最優先に考えなければ、今回の新型コロナのような時に返済が難しくなるケースが起きてしまいます。

◆ ライフプランとは

ライフプランシミュレーションの事です。
年収や家族構成だけでその家族の住宅ローン選択を判断できる訳ではありません。お子様への教育費の考え方や、車購入の事、そして何よりも生活レベルはご家族によって全く異なります。
たくさんのご相談を受けてきた中で特に感じる事は、世帯の年収と貯蓄額は全く比例しないと言う事です。
年収が高くても全く貯蓄できていない人もいれば、世帯年収が低くても貯蓄ができている人もいます。

例えば白いTシャツで1枚でも、1,000円のものもあれば、15,000円の有名ブランドのものもありますよね。
同じ物でも15倍も変わる訳ですから、生活費は上げようと思えばいくらでも上がる世の中だと言えます。当然年収と貯蓄額は比例しない訳です。
お伝えしたい事は、「生活レベルが高いのは問題だ」と言う事ではありません。
ポイントは、生活における価値観がご家族それぞれ違うため、ライフプランシミュレーションを作成しない限りは、そのご家族に合ったマイホーム予算や、住宅ローン選択はできないと言う事です。
最初に「年収や家族構成だけでその家族の住宅ローン選択を判断できない」と述べたのはそういった理由からです。

◆住宅ローン金利タイプによる、メリット、デメリット

◇変動金利
メリット→他の金利タイプと比較して、当初の金利が低い
デメリット→半年毎に金利の見直しがある→金利上昇リスクがある

◇10年固定金利
メリット→全期間固定金利より金利が低い。10年間は金利が固定される。
デメリット→変動金利よりも金利が高い。10年後に金利の見直しがある。→金利上昇リスクがある。

◇全期間固定金利
メリット→契約時に全期間の金利が確定するため、金利上昇リスクがない。
デメリット→他の金利タイプと比較して、当初の金利が一番高い

ポイントは、金利タイプによってメリット、デメリットがあると言う事です。
よって、全ての人にとってベスト住宅ローンはあり得ない訳です。
メリット、デメリットがご家族のライフプランにどのように影響するかを考える必要があります。

◆自分のライフプランに合った住宅ローンの選び方

◇変動金利が合っている人

年間収支にかなり余裕があり、金利上昇時も返済に問題がない。
又は預貯金が十分にあり、金利上昇時は繰り上げ返済が可能な場合。

◇10年固定金利が合っている人

10年以内に金利が上がった場合、返済が難しい。
しかし、10年後以降に金利が上昇しても、収入増が見込めたり一部繰り上げ返済によって、返済が苦しくなることは避けられそうである場合。

例)マイホーム購入時は子供がまだ小さく、妻が専業主婦。10年後は子供も大きくなり、パート収入によって、仮に金利が上昇し返済額が増えた場合でも返済が滞る事がない場合など

◇ 全期間固定金利が合っている人

10年後、20年後も預貯金を貯める事が難しいため、金利が上昇し返済額が増加した際に、返済が難しくなる人。

特に注意しなければならないのは、全期間固定金利にすると返済が苦しいため、当初の金利が低い変動金利を選択しようとされている方です。
この借り方の場合、金利が上昇した場合、返済ができなくなる可能性が高く、危険な借り方になると言えます。

ベストな住宅ローンを選択したいとお考えなら、必ずライフプランシミュレーションの確認は必須であるとお考え下さい。